ITコーディネータをテーマにした社内勉強会を紹介します

ITコーディネータ,資格・検定

システムマネジメントサービス部 大川です。

前回の記事では、ITコーディネータ資格とその活動内容を紹介しました。

当社では15名の社員がITコーディネータ資格を取得しています。(2022年1月現在)

今回の記事では、社内のITコーディネータ資格取得者を中心におこなっている勉強会の内容について、

  • 勉強会を始めたきっかけ
  • 勉強会開催の目的
  • 今後の活動方針

を中心に紹介したいと思います。

勉強会を始めたきっかけ

新型コロナウイルスの影響により、当社も在宅勤務中心の働き方となっています。一緒に業務をおこなっている上司や先輩、後輩とオンラインで話す機会はありますが、その他の社内メンバーとコミュニケーションを取る機会はどうしても限られてしまいます。

  • 「最近はどんな業務を担当しているの?」
  • 「何か困っていることはない?」
  • 「こういうツールやサービスを使うと便利だよ!」

といった雑談や相談がしづらい状況が続いていました。

まずは、この社内勉強会をきっかけに他の部門やチームの人たちとも定期的にコミュニケーションが取れる場を設けたいという想いから、活動を開始しました。勉強会は弊社の全社的なコミュニケーションツールであるMicrosoft Teamsを使って、すべてオンラインで開催しています。

勉強会開催の目的

社内勉強会の目的はこの2つです。

  1. ITコーディネータ活動に関する情報共有
  2. 日々の業務で困っていることの相談、意見交換

目的①:ITコーディネータ活動に関する情報共有

最初はあまりテーマを限定せず、

  • 最近読んで参考になった本やセミナー
  • 活用できそうなノウハウや事例、フレームワーク
  • ITコーディネータ資格の更新に必要なポイント取得情報

などをメンバー間で共有しました。

誰かが情報を発信すると、他のメンバーからも

  • 「自分はこんな本を読んでみました!」
  • 「このセミナーは日々の業務にとても役に立った!」
  • 「そんなポイント取得方法があるとは知らなかった!」

と話が盛り上がり、毎回予定時間をオーバーしてしまうという展開になりました(笑)

もともとコミュニケーションの活性化を目的としているので、よいきっかけになったと思います。参加者からは「こういった場でノウハウや事例を共有し合うことで日々の業務にも活かせた」というコメントもありました。

また、ITコーディネータ資格の継続・更新には一定数のポイント取得が必要です。ポイントを取得するためにはセミナーに参加したり、具体的な活動内容を報告する必要があります。自分たちで調べながらやるよりも、このような形で役に立つ情報を共有してもらえたことは個人的にとても助かりました。今年度も無事に資格更新ができそうです。

目的②:日々の業務で困っていることの相談、意見交換

もう1つの目的は、「日々の業務で困っていることの相談、意見交換」です。

情報共有をしていく中で次第に日々の業務で困っていることの相談が出てくるようになりました。ITコーディネータに直接関係がないテーマもありますが、そのような題材をもとに先輩社員や有識者を交えて意見交換をおこなうようになりました。

この場で意見交換をおこなって感じたことは、第三者を交えた意見交換の重要性です。その業務や関係するお客様、担当者のことなど知らない第三者に内容を理解してもらうためには、客観的に内容を説明する必要があります。また、第三者だからこそ当事者では気づかない疑問や指摘が出てくることもあります。そうすることで、意外な解決策が見つかったり、似たような事例をもとにしたアドバイスが出てくることもありました。

また、参加者は、ITコーディネータという共通点はあるものの、これまで経験を積み重ねた領域が異なるメンバーが集っています。運用管理やインフラ構築、アプリ開発、システム企画支援などの専門性を持ったメンバーが過去の事例をもとにアドバイスする一方で、そのアドバイスに対して経営的な観点を取り入れると「ITコーディネータの立場からはこういった場当たり的なアプローチはするべきではないのでは?」といった意見も出ていました。

具体的な事例をもとにさまざまな立場・経験を持ったメンバー同士で意見交換をおこなうことで、よりよいアイデアが生まれることがあります。過去の経験からどうしてもシステム目線、現場目線の意見になりがちなところがありますが、そこにITコーディネータの視点を取り入れることでより上位の視点、経営に近い視点で物事を考えるトレーニングにもなっていると感じています。

今後の活動予定

この勉強会は2020年11月から本格的に開始しました。だいたい2週間に1回、1時間ほど時間を使っておこなっています。今後も同様に活動を継続していく予定です。

ただし、このような活動はどうしてもマンネリ化やネタ切れになってしまいがちです。活動を開始してから約半年はまずコミュニケーションの活性化を軸に取り組んできましたが、今後はITコーディネータとしての勉強会という部分を意識し、内容や参加者、開催方法の見直しを検討していく予定です。

【参考】勉強会の主なテーマ(一部)

ご参考までに、この勉強会の主なテーマを一部抜粋して紹介します。

2020年度ITコーディネータ資格取得と研修開催方法

  • 2020年度にITコーディネータ資格を取得したメンバーが研修の内容や実施方法、これまでの研修内容との変更点を紹介
  • これまでは研修会場に集まってケーススタディをおこなう形式だったが、新型コロナウイルスの影響もあり、すべてオンライン形式の研修へ変更
  • 実際にどのようなやり方/ツールを使って開催したのか、よかった点/改善が必要な点などを共有

ITコーディネータ実践力ガイドラインの改訂

  • ITコーディネータ実践力ガイドラインの改訂について共有
  • 大きな特徴は、ITコーディネータの仕事とそれに対応するスキルに分けて実践力を整理したこと(従来はスキルに焦点を当てて整理)
  • 改訂の目的は、ITコーディネータを活用する中小企業の経営者やIT経営の推進者、中小企業支援機関などにITコーディネータの実践力を認識いただき、IT経営やイノベーション経営を推進する際にITコーディネータを活用いただくこと
  • このような情報も定期的にITコーディネータのサイトを確認していないと気づかないため、関係者間で情報共有することは有効

グラフィックレコーディングの紹介

  • 2020年度の研修で使われたグラフィックレコーディング手法について紹介
  • グラフィックレコーディング(グラレコ)のメリットとして、パッと見でわかる、複雑な関係性や構造がわかる、第三者にも簡単に全体像が伝わるなど、考え方の整理や上位層への説明などに有効
  • ただし、絵心がない人、絵を書く環境やデバイスがない人にはややハードルが高いという意見もあり

システム監視見直し対応の事例紹介

  • システム監視の仕組みの見直し事例を共有
  • 技術的な話ではなく「見直しによるコスト削減効果について経営層にどのようにアピールするか」を主眼において紹介
  • 費用対効果を定量的に示し、施策の承認を実現

上記事例は、当社のコーポレートサイトでも支援事例として紹介していますので、ぜひご覧ください。

アークシステムでは資格・認定取得のために、社外で開催される研修会・講習会への参加、社内で実施する独自研修を積極的にすすめ、各種資格・認定の取得と、技術力の継承・研さんに力を入れています。社員一人ひとりが、ハイレベルな知識・技術を習得できる環境づくりを推進し、優秀な人材の育成をめざしています。
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