IoT勉強会を開催します:準備編
ソリューション開発部の倉橋です。こんにちは。
社内SNSでIoT勉強会やりませんかー?とお声をかけたら爆発的反響(※個人の感想です)をいただき、開催が決定しました。
みなさんもご存知の通り「IoT」という言葉はInternet of Thingsの略語ですが、マイコン/ハードウェアを中心に捉える場合とインターネット上に収集されたデータの活用について考える場合とに大別されるかと思います。今回は、ソフトウェア技術者揃いの当社での勉強会ということで、ハードウェア側にフォーカスしてみました。
基本的な配線にブレッドボードとジャンプワイヤを用いてハンダごてなしで回路を組み立てられるようにしましたが、希望者のためにハンダごて編も用意しました。
中学校の技術家庭でハンダごてを経験した方も少なくないと思いますが、学校へマイハンダごてを持参した私と違い、同級生たちが悪戦苦闘していたのを思い出します。みなさんはいかがでしたか?
そこで今回は、プロの使用にも耐える自動温度調整機能付きのハンダごてと、ハンダごての寿命を縮める濡れ雑巾/濡れスポンジのかわりに専用のクリーナーを用意しました。ハンダごてをコンセントに挿したまま放置しても焦げたりしませんし、暖まるのをイライラしながら待ったニクロム線タイプの旧型と違い、セラミックヒーターはほんの数十秒で利用可能になったことをLEDが教えてくれます。リズムに乗ったハンダ付けを楽しんでもらえるかな、と期待しています。
マイコンチップは登場以来あっという間に世界を席巻したローコストWiFi対応マイコンESP8266の日本対応版ESP-WROOM-02を使用します。入門版開発環境Arduino IDEでプログラムを書くことができるので情報も多く、Java経験者の多い当社ならそれほど苦労することなくsketch言語に慣れてくれるものと思います。C++類似の言語なので、C言語の1つのハードルと言われる「ポインタ」の概念を熟知していなくても使えますし。
題材は、ESP-WROOM-02を中心に、気温・気圧・湿度センサー、空気質センサー、PIR(人体や動物の発する赤外線を検知して人の動きを検出する)センサーからの入力情報をOLED(有機EL表示器)に表示し、クラウド上に送ってグラフとして表示する、というものです。
マイコンの基本的な取り扱い方から始めてマイコン/センサー間の通信をひとつずつ攻略していき、最終的にはディスプレイの上に全部の情報をひとまとめにして美しく表示しつつクラウドで可視化します。
さて、勉強会を開催するには、講師、生徒、会場、カリキュラム、資材…が必要です。講師とカリキュラムは私、生徒は社員、会場は会議室。
残るは資材です。予算の範囲内でなるべくたくさんのセンサーに触れてもらいたいと欲張ったので、ネット上で最安値情報を探しました。結果的には部品の種類と調達先の数がほぼ同じになる、という楽しい状況になりました(笑)。
かくして、雨だれのように国際郵便小包が届き部品の仕分けに追われました。また会社に提出する経費精算書には小さな業者がずらりと並び、経理担当の皆様にはお手数おかけしました…。
そしてカリキュラム。実は私は以前から「いつかIoT勉強会を開催したい」という野望を抱いており、通勤中などに「やるならこんな内容で」と妄想を膨らませていたので、あとはそれを書き出すだけでした。私の妄想が役に立つ日が来るとは、良い世の中になったものだと思います(笑)。
テキストはApple Keynoteで作成しました。サンプルコードなどが多いので、どうしても文字がツマってしまいます。通常のプレゼンであれば「文字が小さい」「画面下端の文字が読めない」など苦情の嵐になること必至ですが、どうせ生徒さんたちはPC / Macを持ち込むことになるので、「当日はプロジェクタじゃなくて各自の画面で確認してねっ!」とお願いしてあります。プロジェクタを見るために部屋を暗くしたら、手元のマイコンが見えなくなってしまう、という物理的な都合もあるのですが。
さて、準備は整いました。本番が楽しみです。参加者のみなさんが私と同様に楽しんでくれれば良いのですが。勉強会の模様は参加者のどなたかが執筆してくれるはずです。